スミレ

清家千晶。

6月の日記にちょいと記した彼女ですが、鬼束ちひろを輩出したオーディションを経由してるということで、何かと並べて語られることが多いようですね。共に「明るい」とは言えない音楽だから、わからなくもないけれど、2つは別物。鬼束ちひろはわたしには響かないのです。

暗い中に何か鋭く攻撃的なものが見え隠れする鬼束と違い、清家千晶の音楽はひたすら悲しくて透明。攻撃の鉾先が内面には向いても外には向かない気がします。鬼束が闇魔法・炎魔法を使いそうなら、清家千晶は水魔法・風魔法を使いそうな感じ。（どういう例え。）

それにしても改めて聴いて思うのは、清家千晶の声の深さ。出している音の2オクターブくらい下まで、裏で音がつまっているような。声の影にひそむかすかなノイズ。それがとっても心地いい。