明日でいよいよ

明日でいよいよ今年度はおしまいです。

数日前から、ほたるには毎朝カレンダーを指し示しながら説明してきました。どこまでわかっているかはわからないけれど、その時が来れば、きっと「ああ、このことだったのか」と腑に落ちるのでしょう。どれだけ辛いことであっても、わたしは自分の知らないうちに事を進められるのが好きではなくて、そのわたしに性格がそっくりのほたるも、おそらくはそうだろうと、信じて。

そんなほたるを、さきほど、寝かしつけながら、またもう1度「あしたはいよいよ最後だよ」と。そんなに何度も言わなくていいじゃない、すっきり別れさせたらいいじゃない、とも、わたしのどこかが言っているけれど、別れてしまった後で、もう会えなくなってしまった後になって、別れ際に何もできなかったことを悔やんではほしくなくて。そうしてもう1度説明しながら、気がつくと、泣いていたのはわたしの方でした。

あーあ、中学でも高校でも、卒業式に泣けなかったわたしなのに。入園当初、あんなにも苦手だったO先生との別れが、こんなに辛いなんて。思えば、ほたるには、3人のお母さんがいて。それが、わたしであり、わたしの母(ほたるの祖母)であり、O先生であり。O先生、実はわたしにかなり似たところがあって。凸凹だったら、息も合ったのだろうけど、凸凸だったものだから、なかなか馴染めなくて。でも、いつの頃からか、わたしがかわいがるのと同じように、ほたるをかわいがってくれるようになり、ほたるも「好きな先生は?」と聞くと「O先生」と答えるようになり。

ああ、さみしいなぁ。さみしくて、かなしいなぁ。こんな年になって、生死ではない、こんな別れをすることになろうとは思いもしなかった。ほたるも、どの友だちよりも、O先生との別れを気にしているようです。

そして。今になって思う。なにか用意しておけばよかった‥。なにか、先生の思い出になるようなもの。O先生は、転園ではなく、退職なのです。ご両親の介護のために、保育職からはしばらく(もしかしたらずっと)遠ざかるということで。そしたら、ほたるたちが、最後の教え子ってことですよね。なにか‥用意しておくのだった‥。こんな準備の悪い自分にとてもがっかり。せめて明日、何か探しに行けないか(本当は、ほたると一緒になにかつくったりしたかったけれど)今、考えてます。

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