羊水時代

こどもは、3才くらいまで、おなかの中にいたときのことを覚えていると聞き、ほたるが話せるようになるまで、ひたすら楽しみに待ちました。

現実と想像とがいっしょになりやすいこどものことですから、余計な知識は入れぬよう、「この時!」と思うその時まで、口をかたく結んで。

こどもの言葉が飛躍的に発達するのは2才ですから、2才になってから3才まで、目を凝らして、タイミングを見極めて。話せるようになる前、質問の内容を理解できるようになる前に聞いてはいけません。タイミングを逃して、おなかの記憶がなくなってしまってもいけません。一世一代の、大質問です!

半年ほど前。ようやく「いまだ!」と聞いてみました。

「ほたるさん、ほたるさん、ハハのおなかの中にいたの?」
「うん‥」
「なにしてたの?」
「ちゃぷちゃぷしてた」(おおー!)
「明るかった?暗かった?」
「暗かったよ」(おおー!)
「ははのことパーンチ!した?」
「しないよー(笑って)」
「じゃあ、ははのことキック!した?」
「しないよー(笑って‥から真顔になって)‥した」(おおおー!)

いや〜、楽しかった。本当に覚えているものなんですねぇ!ほたるはそれはそれは、午年にふさわしく、キック力のあるお子でございました。ハハは、どこどこ蹴っ飛ばされておりましたよ。

そして、つい先日。

あの楽しかった質問に、さらにおしゃべりが上手になった今、もう一度答えてもらいたくって、ハハは聞きました。

「ほたるさん、ほたるさん、ハハのおなかの中にいたの?」
「うん、いたよ」
「なにしてたの?」
「おままごとしてた」

… _| ̄|○

4 Responses to “羊水時代”


Leave a Reply