子宮内膜症

数ヶ月前から、生理の時期になるとやってきていた腹痛。自分なりに調べて、これかなぁ、と見当をつけていましたが、おととい正式に病名がつきました。子宮内膜症です。

子宮の内側にある膜が炎症を起こすってことかな、と文字通り解釈しそうなところですがちょっと違って、「(本来あるべきではない)子宮の内腔以外の場所にも子宮内膜(=受精卵が着床して発育するための子宮内壁を覆う粘膜組織)が生育している病気」だそうです。女性ホルモンの影響を受け月経周期に合わせて増殖や剥離を繰り返し、病状が進むと激しい月経痛が起こるようになるのが特徴。不妊の原因となることも多いようです。自然治癒というのはないようで、生理の度に徐々に進行(痛みも増す)。日常生活に支障をきたすようになると手術や薬で対応するようになるようですが、いずれも「この治療さえすれば大丈夫」という類いの完全なものではないみたい(手術しても再発などあるようです)。長くつき合っていかねばならぬ病気のようですね。

わたしの場合、最初に痛みを感じたのは、昨年の10月でした。深夜寝ているときにひどい腹痛に襲われ「腹痛=トイレ」という短絡的思考の元にトイレへ。よく知るトイレ的腹痛とはちょっと違うなぁと思いつつも、踏ん張ること30分〜1時間。このときは救急車を呼ばなきゃだめかなぁ…と痛みの中で思うほどの激痛でした。脂汗の出るような。それでも小一時間トイレにいると次第に痛みは治まっていき、翌日にはもうすっかりよくなっていたので、それきりそのときのことは忘れていました。

2回目は、11月。こどもとお風呂に入っていたときでした。突然、下腹部が引き攣れるような感じがあり、「あ、やばい、これは何か来るぞ」とあわててお風呂から上がりトイレへ。前回と同じ痛みでした。数日前、人間ドックで「膀胱炎の気配を感じるけど、腹痛とかない?」と聞かれても「いや特に」ときれいさっぱり忘れていたほどの前回の腹痛でしたが、この時、腹痛のまっただ中で思い出しました「あ〜、そういえば、あったよ、ひと月くらいまえにもこういうの」。このときもどうしたらよくわからぬままに(そういう類いの痛みなのです)とにかくトイレで力むことしばし。30分〜1時間くらいで治まりました。痛みが治まれば、またケロリ。けれどもこの2度目の腹痛で、これは検査をしてもらった方がいい種類の腹痛だなと感じました。

腹痛の位置が、下腹だということ(おへそより下)。表面ではなく内側な感じがすること。ひと月という間を空けてやってきているぽいこと。そして、よくよく思い出してみれば、痛みが「陣痛」に似ているということ。そんなことから、これは、婦人科系だな。子宮とかその辺りだな。そしてたぶん、次はまたひと月後だな。と目星をつけました。

3回目は、思った通り、ほぼひと月後にやってきました。12月の生理のはじまる数日前。このときはちょうどこどもが保育園に行っている時間だったこともあり、引き攣れるような感じがした段階で、トイレに駆け込むのではなくベッドに横になりました。これがよかったのかどうなのか。引き攣れるような感じは丸一日続きましたが(腰をかがめてお婆さんのような歩き方しかできない)、そこから激痛に進むことはありませんでした。

3回目が予想通りの時期に来たことで、いよいよ医者に行く決心がつきました。が、その後すぐにきた生理の時期を外して、さあ行こうと思ったらこどもが風邪をひき1週間保育園を休んでしまい、さらに続けて年末年始に入ってしまい。結局、12月中に行くことは叶いませんでした。

年明け。4回目。最初の1〜3回は生理数日前の腹痛だったと思うのですが、このときは生理途中での腹痛となりました。生理前が何事もなくいったので「あれ?なくなったかな?」と内心喜んでいたのですが、生理4日目あたりで、3回目と同じような引き攣れるような、長く続くけれども激痛はない症状(脂汗が出て救急車を考えるような激痛ではありませんが、立っているのは辛いような感じ。ひどい生理痛の人はこんな感じなのかもしれません)。このときもトイレではなくベッドに向かいました。力まず、ベッドの上でひたすら息を殺すような感じ。腹痛1日目はかなり痛みましたが、翌日にはほぼ治まりました(若干は残りました)。

この4回目の腹痛2日目。ようやく総合病院にかかりました。問診。内診。エコー。子宮に2.0cmほどの影(腫れ)が見られるとのことでした。問診などからすべての条件に当てはまっているわけではないのでまだ確定ではないけれども、子宮内膜症の可能性が高い、との診断でした。3週間後に再診となりました。

そしておとといがその再診。前回採取された子宮細胞(?)とおりものについては、問題なしだったとのこと。子宮頸ガン(と各種性病?)については陰性だということです。ひとまずほっ。さらに再度エコー。やはり今回も2.5cmほどの影(腫れ)が写っているとのこと。これにより、一時的な炎症ではなく、子宮内膜症だろうとの診断が下りました。影は、剥離・出血したものの(それが子宮外であるために)体外に出すことが出来ず体内に溜まってしまった血液や内膜の固まり、つまりチョコレート嚢胞との診断…だと思います(たぶん)。

さて。それでこの先のことですけれども。

2.5cmという大きさは、I〜IVまでの段階ではまだIに相当する初期のものらしく、すぐに手術等する必要はないだろうとのこと。薬も今回は特に出ず、しばし様子見ということになりました。次回は2か月後、3月。そのとき、やはり日常生活に支障があるからもっと積極的に治療したいということであれば、低用量ピルなどを用いることになるでしょうとのこと。ただ、もし妊娠の意志があるのであれば、妊娠することはそれはそれで(生理が止まり)子宮内膜症の進行を止める一つの方法になりうるからそういう方法を選ぶ選択肢もあるとのこと(その場合、ピルは使えない)。次回まで、その辺りを検討しつつ、本当に痛みが生理と連動しているのかどうか見極めてくださいとのことでした(まだ別の病気である可能性もまったくなくなったわけではないのでしょう)。チョコレート嚢胞は、卵巣ガンを合併する場合もときどきあるらしく、今回は念のためその検査のための採血もされました。

さて、どうしましょうね。

とりあえず、しばらくの間は、二人目をつくる方向で考えるようだろうなと思います。ただ、子宮内膜症も進行すると性交痛が起こってくる場合もあるということだし、不妊の原因にもなるということですから、なかなか妊娠せず、徐々に症状が重くなっていくようだと、いずれは断念する必要が出てくるかもしれません。まぁそのへんは症状と相談でしょう。

基本的に、進行を遅くすることはできても、薬で「治す」ことはできないと言われる子宮内膜症ですが、漢方によってチョコレート嚢胞を小さくすることができたというような話もネット上で目にしました。そこでそうした話によく出てきた(婦人科に強い)漢方薬局さんのサイトを訪ねてみたところ、子宮内膜症、チョコレート嚢胞だけですごい数の体験談が寄せられていました。読んでいくと、医学系のサイトではあまりよくわからなかったこの病気の痛みの性質などがとてもよくわかります。引き攣れるとか、自分のものとまさに一緒! そしてお便りを拝見する限り、確かに快方に向かわれている方も少なくないようです(もちろんそうした方ばかりでないにしても)。ただ、月3万くらいかかる漢方薬を最低1年以上(だったかな)続けなければならないというのは、少々苦しく。まずはそちらのサイトに(漢方薬を飲むと同時に)改善すべき生活環境として書かれていた、

  1. 低脂肪、低たんぱく、野菜摂取
    高たんぱく低カロリーではなく、低たんぱくなんですね。
  2. 睡眠をきちんと
    10時、遅くとも、11時には寝るのがいいそうです。
  3. 身体を温かく保つ
    冷たい飲み物減らします。
  4. ストレスをためない
    新しい家族体制にも慣れてきたのでこれはたぶん自然と徐々に。
  5. 甘いもの、煎餅、お餅はほどほどに
    珈琲豆乳お砂糖減らします。柿ピーも減らします。

という辺りから実行に移していきたいと思います。やって困りそうなことはないし、これならすぐにお金をかけずにはじめられそう(必要なのは強い意志だけ…)。がんばるぞー。

<追記(2008/01/31)>

ひとつ疑問。豆乳はどうしたらいいんだろう。人より明らかに多く摂取していると思われるわたしの日用品は(コーヒーに入れる)豆乳。かつては牛乳だったけれど授乳中あまりに詰まるので豆乳に切り替えて以来、牛乳入りのコーヒーが生臭く感じられて飲めなくなってしまったもの。日にマグ半分×4杯くらいは飲んでます。150ml×4くらいな感じかな? 女性ホルモンに似た性質があるという豆乳は、子宮内膜症にいいような悪いような。どうなんだろう。でも牛乳もあまりよくなさそうだしなぁ。

<追記(2008/01/31)>

5回目の腹痛、今朝寝てる間にやってきました。3〜4回目と同じタイプ。激痛なしの引き攣れ長時間。でもこれまでの中では一番軽いかも。ピークをうまくいなせるようになったからかな(仰向けで足を立てているのが楽みたい)。それともここのところ↑を少しずつ実践(早く寝る、珈琲豆乳少なめかつ2回に1回は暖めて飲む)していたのがよかったのかしら。次の検査までに体質改善〜。

<追記(2010/04/25)>

前回の追記のすぐ後、病院ついでにと、少しだけ気になっていた胸のしこりを検査してもらったところ、乳がんが発覚。抗がん剤治療(半年)→放射線治療(1か月)を経て、現在、ホルモン抑制治療中(2年目/5年)です。 抗がん剤時に子宮への負担から生理が止まり、その後のホルモン治療でも生理を止められているため、この2年ほどは言ってみればピルを飲んでいるのと似たような状況になっており、生理もなければ、内膜症の痛みも感じない状況です。代わりに、乳がんという爆弾を抱えてしまっているわけですし、ホルモン治療による更年期症状もかなり辛いものなので、まあ喜んでばかりもいられませんが、それでも内膜症の痛みは本当に激しいので、それが一時的にでも止まっているのは不幸中の幸い…かな。

4 Responses to “子宮内膜症”


  • はじめまして。
    Mac関係の情報源としてときどき訪問させていただいてます。
    今回はMacとは関係ない話題ですが、私のいた会社に結婚したばかりの大変優秀な派遣社員の方がおられたのですが、子宮内膜症でひどく苦しまれて、結局退社されてしまいました。そのときの経験から、これがどんなにつらい病気かということはよく知っています。
    たしかに妊娠してしまえばケロリと治ってしまいますが、だからといってそれだけを当てにするのは危険かもしれません。
    そうなった原因があるはずだし、最近非常に増加している病気だということですから、現代のライフスタイルに遠因があるとも思われます。
    一つのヒントですが、石原結實さんの「からだを温めると病気は必ず治る」に書かれている情報をためしてみる価値があると思います。具体的には、
    ・”生姜紅茶”をたくさん飲む
    ・おへそのあたりに「貼るカイロ」を当てる
    ・毎朝人参ジュースを飲む(リンゴなども入れます)
    ・足湯などで身体を温める
    などです。
    上記の本には内膜症は出てきませんが、生理痛や子宮筋腫、卵巣膿腫、子宮ガンなどに効果が見られるとあります。
    体温が36度を切るような低体温の傾向がおありなら、案外いけるかもしれませんよ。
    仮にダメでも害はありませんし。

  • >kenkouhoushiさん

    はじめまして。アドバイスどうもありがとうございます。

    10代20代の頃は、甘い物大好き!お肉大好き!という身体のことなどまるで顧みない生活でしたが、一人目を出産してから(特に授乳中に)食生活と身体の関係について身をもって勉強することになり今に至ります。おかげさまで食生活はだいぶ改善されましたが、睡眠や冷えなど、まだまだ改善する余地はありそうです。

    今朝はさっそくおへそ辺りにカイロ貼ってます。人参ジュースについても調べてみようと思います。2か月後にお医者さんを驚かすつもりで頑張ります :-)

  • 大変だね。
    豆乳というのが引っかかったので、ちょっと検索してみました。
    たとえば、
    http://www.nikkeibp.co.jp/archives/421/421862.html
    これによると、閉経後の女性を対象にした実験だけど、
    イソフラボンの過剰摂取で子宮内膜増殖症が有意に増えたとある。
    イソフラボンの「臨床研究に基づく現時点におけるヒトの安全な上限摂取目安量」は75mgだそうだよ。豆乳100ml中に25mgだから、毎日となるとちょっと気にしたほうがいいかも。と思いました。

  • >こうせい母さん

    こんにちは〜! いつもどうもありがとう。

    うん、そうなんだよね。大豆には女性ホルモンに似た性質のものが含まれて、だから女性の身体にいいとも言われるし、逆に摂取しすぎると悪いとも言われる。つまり影響が大きいということなんだろうね。子宮内膜増殖症というのは、子宮内膜が厚くなるというものらしくて、それは確かにそうみたい。ただ、子宮内膜症となると、飲んだ方がいいというところもあれば(これが多い)、飲み過ぎるとやはりよくないというところ、タブレットなどによる摂取でなければ(通常の食品での摂取であれば)大丈夫というところ、などいろいろで、う〜ん…と判断に迷っています。

    大豆の成分には、女性ホルモンが多すぎる場合にはそれを抑え、少なすぎる場合には増やしというような調整効果があるんだって。たぶん、飲んだ方がいいのはよさそうだよね。ただ過剰はやはりよくないんだろうな。

    ということで、少し控えめにしておりますです。がんばります。

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