何年か前の新聞に、こんな記事がありました。小さなこどもを持つ親に対して行ったアンケートの集計です。
「どんな子に育ってほしいか?」
答えのほとんど(確か半分以上)が「優しい子」でした。さにあらん。
そのときのわたしは、すぐに、「ああ、わたしだったらそうは答えないな」と思いました。わたしだったら、ほたるにはこんな風に成長してほしいな。
「考えられる子」
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ままは、とても優しく穏やかな人でした。責任感が強くて、各種運動にも参加するような芯の強い部分を持ちつつも、とても優しく穏やかな。いつも自分のことよりも、家族や周りを考えているような。
そんなままが逝ってしまって、今思うのは、ああ、ままの本音ってなんだったんだろうなぁと。いいこともわるいこともすぐ口に出して言うわたしと違って、ままが人の悪口を言うのは聞いたことがなかった。つらいことがないわけではなかったろうに。愚痴だってあったろうに。
いつも自分を後回し、人のことばかり考えて行動していたままの、本当の気持ちっていうのはなんだったんだろうなぁ、と今になって思う。日記でもあればちょっとは本心が覗けたかもしれないけれど。
結局は、あのまま、わたしたちの知っているままが、例え日記なんかが見つかったとしても、そのままの裏表のないままなんだろうなと思いつつ、ちょっとだけそんなことも思ってみる。
そして振り返って、ここにこの数年、ずっと日記をつけているコレ、他の人にとってはなんの価値もないものだろうけれど、もしもわたしにいずれなにかがあったとき、家族がわたしを思い出す、わたしを知る、いい手がかり、記憶になるのだろうなぁと思う。つけててよかったな。
この日記は、ちちとほたるに捧げます。
これからもできるだけ書きたいときには書いていこう。書き続けよう。
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