ただいま

おつかいから戻ってきました。予定通り、本屋さんと雑貨屋さんにも寄ってきました。本屋さんでは、雑誌をふたつ。今まで何度も手に取りつつも、買うに至らなかったクウネルとリンカラン。やっと買いました。似た系列もとても増えていますね。また少しずつ気が向いたら試してみよう。それから、本を一冊。おーなり由子さんの暦の本。

ままがいなくなってから、ずっと、ネットなどで浅い情報を拾いはしてきたけれど、本を手に取るところまではなかなかいかなかった。頭で理解する情報はそれほど苦にならなくはなってきていたけれど、感情にうったえるような文字は、まだ、ちょっと、きつい気がして。

きょう、本をようやく自分で購入したというのは、理解するというよりは、感じるタイプの本を読んでみようと思えたということは、またちょっとだけ前に進めたのかもしれない。

ほんとは、最初は、暮しの手帖社のすてきなあなたにという本を探していて。地元の本屋さんだから(いい本屋さんだけれど)ないだろうなと思っていて、やはりなくて。それでもふらふら棚を見ていたら、ぱっと目に飛び込んできたのが、おーなりさんの本で。

 あ、これだ、

と。暦、好きなのです。写真を撮るようになってから。こどもが生まれてから。ままがいなくなってしまってから。もっと若い頃よりも、季節を肌で感じられるようになってきたのかな。1日ずつ、おーなりさんの小さなエッセイの入ったこの本はとてもやさしく感じられて。今のわたしでも読めそうな気がして。

あとがきを立ち読みしたら、おーなりさんも数年前にお父さんの余命を告げられて、とありました。今も元気でいらっしゃるのか、それはわかりませんが、もともとやさしくやわらかい文章を書かれるおーなりさんの本の中でも、これはとりわけそうであるのかもしれない。

またあとでゆっくり開いてみたいと思っています。

ひらがな暦 三六六日の絵ことば歳時記
おーなり 由子
新潮社
売り上げランキング: 3798

やわらかい紙でできた、ぽってりとした、こぶりで厚みのあるやさしげな本です。今、アマゾンのレビューを見たら、すてきなあなたにのことを書かれている方がいらっしゃいました。同じように感じられる方、いるのだなぁ。

小さなエッセイがあって、下の方に脚注のような感じで、その日についての客観的な記述(きょうは何の日というような)があって、さらにそれに、おーなりさんのコメントがつけられていて。手元に置いておきたい。そしてできれば自分でも(ノートなどでもいいから)こんなものをつくってみたいなぁと思わせる、そんな本です。

2 Responses to “ただいま”


  • とても読みたくなりました。
    わたしは暮らしの手帖社の「すてきなあなたに」はとっても好きで、パリまで(一巻のみですが)持ってきているんです。それならきっとこの本も好きですよね。(「暮らしの手帖」というと麻呂を思い出してしまいます。私だけでしょうか。)
    数日後に日本から友だちが来るので、これから急いで頼んでみようかな。

    「クウネル」はどうでした?

  • >りさりこ

    一瞬、誰かと思ってしまったよ〜。コメントどうもありがとう :-) この本、おーなりさんのある種、集大成的なものに感じられます。長くあたため準備してきた本だというようなことがあとがきにあったけれど、そうだろうなぁ、時間をかけないとできない本だと思います(日々の中でたくさんの想いや気持ちをストックしておかないと)。連載の積み重ねである「すてきな〜」ほどにぎゅっと密な感じではないけれど、同じように手元に置いて長くつきあっていける本だと思います。気になるようなら、ぜひ。

    クウネル、まだ読めていないのだけれど、今号はムーミンの特集です。ムーミン好きなあの人は買っただろうか。中の方には佐藤さとるも3Pほど。コロボックル好きなあの人は買っただろうか。

    ちょうど今日、フランス在住日本人家族の(そこのめちゃめちゃかわいい女の子の写真満載の)ブログを見つけ、りさりこのことを思い出していたところでした。

    テレパス。ピピピ。

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