母の日

もうしばらく前から、街には「母の日」の文字が躍っていますね。それを見て、「ああ」と思います。ああ、そうか、母の日なんだなぁと。

今になって思うのは、もっと母のことが大好きで大切に思っていることをきちんと伝えておけばよかったなぁということです。わかってくれていたとは思うけれど、思いたいけれど、やはり言葉で(声がはずかしいなら、文字でも)きちんと伝えておくべきだったなぁと、叶わなくなった今になって思うのです。

ほたるが生まれて同居になって、「母の愛がどれだけ無償のものかってよくわかったでしょう」「どれだか母の愛が深いものかってわかったでしょう〜」なんて何度か優しく真面目に言われたことがあって、ああ、これは、間接的にわたしのことを大事に思ってくれているって言っているんだなとわかってはいたけれど、そしてそのとき素直に「そうだね」と言えばいいんだなとわかってはいたけれど(そしてできるなら「ありがとう」とも言えればよかったのだけれど)、そのときのわたしは、こそばゆくて、正面からの返答を避けたりなんかしていたのでした。

あれは、わたしの母を想う気持ちを確認したくて言ったことでもあるのかなぁともちらと思うのだけれど、そういう期待のもとに計算して言葉を発する母でもなかったし、また常にみんなへの愛に溢れている母だったので、もしかしてもしかするとちょっとはわたしからのいい言葉を期待していることがなくはなかったかもしれないけれど、きっとそれよりは、わたしやほたるへの愛を伝えたかったりする方が大きかったんだろう、仮にちょっと期待してはいても、きっと(言葉では伝えられなかったけれど)わたしの気持ちは汲み取ってくれただろうと、もうとりかえしもいいわけもできなくなってしまった今となっては、わたしはそう考えたいのです。

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