Monthly Archive for 6月, 2000

ハリー

妖精様に先を越されてしまいました!何って「ハリーポッター」です。本屋でチラっと見かけて面白そうだな〜と思っていたら一気にブームに火がついて。あわてて買ったはいいものの、本棚をよく見たら数年前にイギリスで買っていたハリーの原書が見つかって。ありゃ〜どっちで読むかいな、、と思っているうちに妖精様に先をというわけです。洋書を読まないうちに邦訳が出てしまうというのはよくあることです。そしてそうなると、どっちを読むべきかヒジョウに迷うというのもいつものパターンです。

ハリーの邦訳を出した静山社という出版社。聞いたことない名前だなと思ったら非常にちいさな会社のようですね。そういったことは本の後ろについているISBNと呼ばれる10桁の数字を見ればわかります。ISDNは「言語番号-出版社番号-品番-認識番号」という4つのパートにわかれていますが、それぞれのパートの桁数はそのときどきで違っても、全部の桁数は常に10桁。つまり、言語番号や出版社番号の桁数が大きくなれば、それだけ品番に割りふれる桁数は少なくなるというわけです。別の言い方をすれば、言語番号や出版社番号の桁が少ないものは、それだけ出版点数が多いことが見越されているものだということ。逆もまた真なりです。

例えば日本語の言語番号は「4」。岩波書店の出版社番号は「00」。岩波書店の出版物は「4-00-xxxxxx-x」という形で表わされ(認識番号はチェック用番号なのでそれ自体に意味はありません。常に1桁)、999999冊まで品番を割り振ることが可能となっているわけです。もちろん足りなくなった場合には新たに出版社番号を割り振ってもらうことはできますけれどね。

余談ですが、日本という国だけでしか使われていないと言ってもいいこの日本語という言語に1桁の数字が割り振られているというのは、驚異的です。数カ国で使用されている英語やフランス語などの言語に混じって日本語が1桁となっているのはつまり、日本がいかに本の出版点数の多い国かということを示しています。

さて、それでは話を元に戻し、くだんの静山社は‥?と見てみると、ハリーのISBNは「4-915512-37-1」。当分の間は99冊以上は出版しないだろうと想定されているちいさなちいさな出版社なわけですね。こんなちいさな出版社が大出版社の間をぬってこのようなヒット作を飛ばすと思わず「でかした!」と思わずにはいられません。

++ ハリー・ポッターと賢者の石 J・K・ローリング 静山社 1999

週末

きょうはこれからまた大阪に行ってきます。ひと月前(もうひと月前!)のわたしたちの挙式につづき、今度は妖精様の妹さんが結婚式をあげるのです。めでたい!

式前にも頻繁に大阪に行っていたものの、毎回式場との打ち合わせやらなにやらで終わってしまっていたので、大阪でゆっくりした時間が持てるのはひさしぶり。そんなわけで今回は土曜日に挙式を終えた後、日曜日は京都に寄って帰ってくる予定です。妖精様のおばさんからいただいた特別拝観券を用いて平安神宮のお庭を見学してくるのですよ。今の時期だとあやめやかきつばたが見られるそうです。すてきですよね。

帰りには、三条にある鳩居堂本店に寄れたらいいなと思っています。鳩居堂は書道用具や和物文具を扱うお店。銀座支店は伺ったことがありますし、新宿伊勢丹内のコーナーにはしばしば立ち寄りますが、京都の本店はそれらとは比べ物にならないくらい趣があると聞いており以前からおじゃましたかったのです。わたしのお気に入りは「朱雀」という名の罫線が朱の便箋。パッと見には少し派手でえげつない感じがしなくもないのですが、これにパイロットの青インクで字を書くと、たまらなく魅力的な書ができあがります。もともとがおそらく筆で書かれることを意識してつくられたものだからでしょう、ペンで書くには少し罫が広いのが難ですが、それはこちらがわるいのだと思って諦めます。いずれ筆で文(ふみ)をしたためられるようになりたい(そんな技量と精神的ゆとりをもちたい)というのが文書き百狐の憧れです。

和便箋なら、鳩居堂の「朱雀」か銀座伊東屋で買える越前和紙の「ひとこと箋」。洋便箋なら、コンケラーの「ウーブ(クリーム/オイスター)」。絵つき便箋ならG.C.INC。本来便箋とは手紙を書く目的のための手段にすぎないものですが、中には「その便箋を使いたいから手紙を書く」という具合に、便箋に書くこと自体が目的となってしまうほど魅力的な便箋も存在します。便箋に限らず、そんな素晴らしいツールで自分の引き出しをいっぱいにしたいものですね。

シェアウェア

オンラインウェアがすき。どんどん新しいものが出るのが楽しいし、市販ソフトにはないようなちいさな(でも気の利いた)ソフトもたくさんある。思う存分ダウンロードして自分に合ったのを見つける過程もわくわくするし、自分の求めていた機能以上のものをもった素晴らしいソフトなんかに出会うと本当にうれしくて「おおおおおー!」と叫んでしまうくらい。そんな日は1日気分がよくて、鼻歌なんかがついてでる。

妖精様は仕事でマシンを使っている人らしくあまりオンラインウェアは入れないらしい。バグバグなのがこわいから。わたしもそれを受けて最近ではあまり機能拡張は入れないようにしているけれど、それでもやっぱりオンラインウェア探索はやめられない。

この日記も実はそんなフリーウェアの1つStone Diaryを使って書いています。わたしは通常テキストエディタでのタグ打ち派で、タグを勝手に書いてくれちゃうようなソフトは使わない派なのだけれど、勢いで書く日記だけは別。つれづれに書いている間にタグを入れなきゃいけないとなるとどうしても思考が中断して、何を書きたかったのか忘れてしまうから、日記だけはこのソフトのお世話になっています。

Realbasicを用いているソフトには見た目に洗練されたものが多いけれど、Stone Diaryもその1つ。書いたものを即アップできる機能もついていれば、日記の表示方法もかなりカスタマイズできるスグレものです。この日記を読んでいるわけもないけれど、この場を借りて作者さんに、多謝。

++ vector 言わずもがなのダウンロードサイト。
++ 新し物好きのダウンロード 新着macソフト案内。
++ Strings.net StoneDiaryの作者サイト。

@nifty

まさかまたniftyに入会することになろうとは!

発端は「やまねこ翻訳クラブ」。ニフ内で活動している児童文学専門の翻訳サークルです。児童文学の洋書、それも特にイギリス物の関する限り、自分はかなり詳しい方だと思っていたのですが、それがここの人々の情報量に圧倒的に負けているのを知ったのが1年ほど前。それ以来、ずっと気にはなっていたのですが、今回、ウェブパレットを使うにあたりPacketOne対応のプロバと契約しなければならなくなったのを機に、とうとう再入会と相成りました。

児童文学の洋書についてもっと勉強する必要がでてきたことも、再入会にいたる1つの要素でした。以前から仲の良かった児童書出版社の編集の方から「洋書を紹介してほしい」という面白いお話が来ていたためです。運がよければわたしの紹介した洋書が邦訳されて出版される‥なんてこともありえるようで、「まだ日本に紹介されていないおもしろい外国の児童書を日本で紹介したい」というわたしのかねてからの夢が実現する機会が、思わぬところから巡ってきたのです。ね、これは勉強せねばでしょう?

思えば数年前。パソコン通信の時代からインターネットの時代へと時は移りつつあり、その中でニフはただ廃れていくだけの存在に思えたものだけれど‥。皮肉ではなく、よくまぁ生き延びたなぁと思います。今日はこれからComNiftyやぞーさん、魔法のナイフ、茄子Rなどという懐かしい名前のソフトたちと格闘です。

++ @nifty パソコン通信のニフティサーブ。
++ やまねこ翻訳クラブ ニフ内の児童翻訳サークル。

ケータイ。

ついにあたらしいケータイを買ってしまいました。旅行に行く前日。10日も留守にするのに前の日に買ってどうするー!って感じですが、購買意欲なんていつだってそんなもの。

機種はIDOのC305S。そしてウェブパレット。共にシルバーです。C301Tとウェブパレットの組み合わせがいいよ〜とのウワサを聞きつけての購入だったのですが、う〜〜ん、わたしとはイマイチ相性が悪いよう。

まずC305S。SONYだけあってデザインはいいし画面の画像も4段階モノクロにしてはきれいですが、いい点はそこまで。いちばんよく使う真ん中のコントローラはじめ、キーはどれも押しにくい。さらに機能もお店で試させてもらったときにはいいかなと思ったのだけれど、実際使ってみるとまったく整頓されておらず、直感的に使いづらいことこの上ない(特にEZ関係)。見た目のキレイさは魅力だけれど、外側も内側も使いづらいなという印象です。

また、ウェブパレット。これはあちこちの携帯関連サイトでなかなかに手堅い評価をもらっているようだし、自分で使ってみても悪い印象はないのですが(携帯端末とweb端末をくらべるのもどうかと思うけど、C305Sより地味だけど整理されておりグッと実用的)、いかんせん、わたしにはこの手のキーボードは向かないみたい。メール端末やweb端末の中ではパソコン配列に近い使いやすいキーボードとの評価だけれど、それでもなお、10本の指を使って打てないキーボードというのは、画面に集中できずつらすぎる。これなら携帯端末での方が2倍は早く打てるよ〜、、という感じです。

そんなこんなで、長文メール&パソと互換性のあるブラウザ機能(cgi可)がほしかったわたしの苦肉の選択もあえなく敗退。せっかく契約したのでもうしばらくはもっている予定ですが、数カ月以内にはきっと解約しちゃうんだろうなぁ。

代わりに候補に挙がっているのはやっぱりj-phone。あれからまたいろいろ調べましたが、e-mailに関する限り、やっぱり今でも一番使いやすいのはj-phoneですね。i-modeは255文字だかまでしか送受信できないし、cdmaOneにいたっては受信したe-mailが端末に「保存できない」。メールを再読したいときには、再びお金払ってダウンロードする必要があるんです。j-phone userからしてみれば「まさか」って感じの話ですが本当です。ちなみにj-phoneは、送受信とも2000文字までOK(ロングe-mail)。また最新機種では最大1500通までメールが保存できたりします。短めのメール(sky-e-mail)に関しては受信は無料だし、メールの使い勝手はホント抜群ですね。嗚呼、これで後はcgiさえ可能になってくれれば言うことないのだけれど‥。

4月からインターネット上で携帯に関する文章を書くお仕事がもらえるようになりました。‥とか書くとなにやらスゴげですが、月1万のちっちゃなお仕事。それでも試したかったいろんな端末を買ってみたりできるので、まずまず楽しんでます。また新機種ゲットしたらご報告します。